進捗

お屋根替えの記録

経過報告

平成31年1月~3月檜皮採取~檜皮引き取り(小國神社)

境内各所に生い茂る檜から檜皮の採取が始まりました。木肌が赤くとても目立ちます。ぶり縄を巧みに操り、木に登る職人の姿は圧巻です。

木のヘラで檜皮を剥ぐ職人
木のヘラで檜皮を剥ぐ職人
ぶり縄・腰縄を巧みに操り木に登る職人
ぶり縄・腰縄を巧みに操り木に登る職人
檜皮の点検作業休憩中のひととき
檜皮の点検作業休憩中のひととき

令和のお屋根替え 檜皮の採取風景です。
檜皮を剥ぐ工程、腰縄での高所作業、丸づくり、檜皮の搬出までの様子

(公式youtubeチャンネル遠江国一宮小國神社 令和のお屋根替え〜「祈り」「技」「美」より)

令和元年1月14日「真名井」着工

御垣内にある真名井は、皆さまの目に触れづらい場所にありますが大変重要な建物です。(※「修復前のお屋根」参照) 修繕する屋根の中では一番小さくコンパクトな建築のため、檜皮葺き屋根の基本的構造がわかりやすい建築と言えます。

解体前に調査を行う屋根職人
解体前に調査を行う屋根職人
細部まで調査をおこない、記録映像作成
細部まで調査をおこない、記録映像作成
解体後、檜皮以外にも裏板や野地板・軒にも激しい傷みがありましたが接ぎ木などで補修を行います
解体後、檜皮以外にも裏板や野地板・軒にも激しい傷みがありましたが接ぎ木などで補修を行います

第1期工事『真名井』の葺き替えが完工しました。
古い檜皮を剥がして内部調査を実施、長年の風雨により野地板や軒など浸食箇所が見つかり改めて、檜皮以外の目に見えないところにも多くの修繕箇所があることが浮き彫りとなりました。
今後、修繕する屋根においても同様の事例が考えられます。

(公式youtubeチャンネル遠江国一宮小國神社 令和のお屋根替え〜「祈り」「技」「美」より)

令和2年1月~3月檜皮採取~檜皮引き取り(八幡神社・若宮八幡神社旧社地・神明宮・神明神社・雨櫻神社・正神社)

屋根替用の檜皮は約7~8割は小國神社の境内から採取が可能ですが、不足分に関しては、遠江国(現遠州地方に相当)に鎮座する神社の境内、社地からも採取します。

氏子の皆さんも加わっての檜皮搬出作業(若宮神社旧社地)
氏子の皆さんも加わっての檜皮搬出作業(若宮神社旧社地)
谷中地区の小高い丘の上に鎮座する正神社からの搬出作業
谷中地区の小高い丘の上に鎮座する正神社からの搬出作業
檜皮の引き渡しの確認作業(神明宮 中村宮司(左))
檜皮の引き渡しの確認作業(神明宮 中村宮司(左))

令和2年2月12日「神徳殿・渡り殿」着工

ご祈祷を執り行う神徳殿とそれを繋ぐ「渡り殿」の工事が始まりました。真名井の工事と比べると規模が格段に大きくなりました。
現在、白い覆い屋根が架かっている場所の内側では、職人の手による様々な作業が日々、おこなわれています。(令和2年8月現在)

美しく整えられた足場は全て木製です(令和2年2月)
美しく整えられた足場は全て木製です(令和2年2月)
古い屋根材を剥がし、下地がすっかり見えています(令和2年3月)
古い屋根材を剥がし、下地がすっかり見えています(令和2年3月)
屋根職人よる平葺き作業風景
屋根職人よる平葺き作業風景

令和2年3月25日「真名井」完工

「鬼」と、「箱棟」を取り付けが無事完了し、瑞々しく美しい屋根が蘇りました。

美しく整えられた新しいお屋根
美しく整えられた新しいお屋根
『鬼』の取り付け
『鬼』の取り付け
工事責任者より説明を受ける宮司
工事責任者より説明を受ける宮司

令和2年10月19日「神徳殿・渡り殿」完工

ご祈祷を執り行う「神徳殿」とそれを繋ぐ「渡り殿」の工事が完工いたしました。
拝殿の東側に隣接し、古いお屋根(拝殿)と新しいお屋根(神徳殿・渡り殿)の対比がよくわかります。色味も暖色で柔らかく、霜が降りた日の新しい屋根は、さながら枕草子の一節を想い起させます。(令和3年2月現在)

吹き替え前の神徳殿では特に東側の浸食が激しく認められました
吹き替え前の神徳殿では特に東側の浸食が激しく認められました
美しく葺きあがった神徳殿のお屋根
美しく葺きあがった神徳殿のお屋根
完工した神徳殿(右)の引き渡し、SBS静岡による取材がおこなわれました
完工した神徳殿(右)の引き渡し、SBS静岡による取材がおこなわれました

令和2年12月伝統建築工匠の技「檜皮採取・檜皮葺」ユネスコ無形文化遺産登録

第15回ユネスコ無形文化遺産保護委員会 議長 オリビア・グレンジ氏により議題は進められました。

ユネスコオフィシャルサイト内「Fifteenth session of the Intergovernmental Committee for the Safeguarding of the Intangible Cultural Heritage - intangible heritage - Culture Sector - UNESCO」ページ(https://ich.unesco.org/en/15COM)
ユネスコオフィシャルサイト内
「Fifteenth session of the Intergovernmental Committee for the Safeguarding of the Intangible Cultural Heritage - intangible heritage - Culture Sector - UNESCO」ページ
https://ich.unesco.org/en/15COM
  • 文化庁が制作したPR動画(english)

    「檜皮葺・檜皮採取」を含む17の素晴らしい技術が世界にも認められたことは本当に喜ばしく、誇らしいことです。

    「Traditional skills, techniques and knowledge for the transmission of wooden architecture in Japan」
     → https://youtu.be/3LevIgOHYEY

  • 当日のセッションの様子の動画(english)

    ユネスコでの審査委員会の採決はWEB会議で行われました。当日の様子がすべてわかります。

    「15th Session of the Intangible Cultural Heritage Committee 12/17/2020 pm- pt8bpart2」
     → https://youtu.be/Qby3eo7Lnmc

令和3年1月19日「御本殿」着工

御本殿の改修工事が終わるまでは、大神様が並宮(仮の社殿)に鎮まりになられます。
いよいよ、ご本殿のお屋根の改修に着手いたします。仮殿遷座祭の翌日より、木製の足場組みが始まりました。現在、ご参拝の皆様も参道から巨大な白布に包まれた御本殿を望むことができます。(令和3年2月現在)

行程会議では、令和3年の祭典計画、工事計画について方針を決定しました
行程会議では、令和3年の祭典計画、工事計画について方針を決定しました
御本殿仮殿遷座祭を滞りなく取り納めました
御本殿仮殿遷座祭を滞りなく取り納めました
完成した足場の様子(御本殿)
完成した足場の様子(御本殿)
御本殿の足場組みは息を呑む作業が続きました
御本殿の足場組みは息を呑む作業が続きました
御本殿足場組みの最終作業、とび職が背屋根を取り付けます
御本殿足場組みの最終作業、とび職が背屋根を取り付けます
鬼(おに)、巨大な鬼はクレーンで地上まで下ろしました
鬼(おに)、巨大な鬼はクレーンで地上まで下ろしました
千木(ちぎ)の取り外し、今後、点検し銅板を巻き直します
千木(ちぎ)の取り外し、今後、点検し銅板を巻き直します
鰹木(かつおぎ)の取り外し、近くでみるとその大きさに驚きます
鰹木(かつおぎ)の取り外し、近くでみるとその大きさに驚きます
檜皮の採取作業は寒さが厳しい冬のうちから始まります(天宮神社)
檜皮の採取作業は寒さが厳しい冬のうちから始まります(天宮神社)
天宮神社での檜皮採取作業
天宮神社での檜皮採取作業